自家製餡のこだわり


「餡」は小豆と砂糖から作られます。それだけで良いのです。しかしながら現在流通されている多くの「餡」は日持ちや値段の関係で様々な物が混ざっています。 小豆の餡の色は何色でしょうか?多くの方は黒色または小豆色と答えると思います。しかし、福一の餡は紫色をしています。なぜ? それは、小豆の灰汁を取った煮汁は紫色になるのですが、そこへ純度の低い砂糖や日持ちさせるための素材などが入ると黒い餡になっていきます。いろいろな色を混ぜていくと黒色になっていく原理です。ですから小豆の風味が生きている餡は本来紫色になるものなのです。 福一では小豆は北海道十勝産と京都丹波産を使用しています。極限まで灰汁を取りながら小豆を炊きあげ、砂糖は精製度の高い白双糖を使用して小豆の風味を引き立たせています。 福一では白餡も自家製造です。白餡は北海道十勝産の手芒豆(白インゲン豆)を使用しています。

福一の「餡」は適度な甘さであっさりとした小豆こし餡。小豆皮の風味が生きている粒餡。漂白されていない白餡。皮まで軟らかい丹波大納言製最中餡など、素材の特性を活かした「餡」を作っています。餡が苦手な方にも召し上がっていただけるように心がけています。 餡が苦手だったアルバイトや従業員が福一で働いたら餡が好きになったという方がたくさんいます。餡が嫌いな子供が福一の餡団子だけは食べるという嬉しいお言葉をかけてくれるお客様も大勢います。ぜひ一度、福一の「餡」をおためしください。
福一の自家製餡 製造工程
文学焼用 白餡 製造工程


大手芒豆を一晩水に浸けて発芽状態に戻します。



水を数回取り替えながら豆を煮てこまめに灰汁を取ります。



豆が煮崩れないようにコトコト煮上げます。



指で押して潰れるほど軟らかく煮上がりました。



製餡機で大量の水を使い漉し出します。



水が澄むまで何回も晒します。



布袋に汲み上げます。



脱水作業。



生餡の完成です。



白双糖を蜜にして生餡を加えて煉り上げます。



煉り上がったらすぐにバットに取り分けます。



自然に冷まして完成です。
福一の自家製餡 商品について

手賀しぐれ
十勝産小豆こし餡を米粉でもっちりさせたソボロ生地で、やわらかく炊いた大粒小豆製つぶ餡を巻いて仕上げた伝統の和菓子。小豆の風味が最大限に活かされた福一のオリジナル商品です。我孫子市ふるさと産品に選ばれています。

鯉最中
丹波大納言豆をジックリと炊きあげて、精製度の高い白双糖と天草の寒天で煉り上げた最中です。丹波大納言豆は皮までやわらかく、北海ものに比べて味と風味にコクがあります。大きな求肥が入っているので、餡が苦手な方にも美味しく召し上がって頂けるよう調整しています。

どら焼
十勝産大粒小豆と白双糖と天草の寒天であっさりとした粒餡に仕上げています。どら焼の生地の小麦粉も北海道産の粉を使用しているので生地の風味も良くシットリとしたどら焼になっています。

黄味しぐれ
たっぶりと卵黄を使った黄味餡も手作りです。白餡までも自家製造している和菓子店はひじょうに少なく、福一では北海道産手芒豆(白インゲン豆)をこし餡にして黄味餡や煉切餡などを拵えています。一般的な白餡は漂白されているのですが、福一は無漂白なので真っ白な白餡ではありません

大福
十勝産大粒小豆と白双糖だけで煉り上げたつぶ餡です。混ざり物いっさい無しで極限まで灰汁を取っているので、あっさりとして小豆の皮の風味が活かされています。小豆好きにはオススメの逸品です。もちもちの大福生地は、ほのかに塩味がして絶妙な按配に仕上がっています。

桜餅
餡のなかでも、福一は小豆こし餡が得意です。こし餡の製造は菓子作りのなかでいちばん手がかかりお店の味を表す餡なので、こし餡にはかなりこだわっています。小豆の風味が生かされる製品はやはり餅菓子で、桜餅や柏餅やおはぎなどはたくさんのファンの方がいらっしゃいます。
